【企業向け】エンジニア派遣の単価相場を解説
エンジニア派遣の単価相場は、月額おおよそ60万円〜100万円前後が一つの目安です。
ただし、この金額はあくまで平均的な相場であり、実際には スキル・経験・職種・契約期間・派遣会社 などによって大きく変動します。
企業がエンジニア派遣を活用する最大のメリットは、必要なタイミングで即戦力となるIT人材を確保できる点にあります。
正社員採用のように求人・採用・教育に時間やコストをかける必要がなく、プロジェクト単位や期間限定で専門性の高い技術者を導入できるため、近年ニーズが高まっています。
一方で、
「派遣単価が高いのではないか」
「SESとの違いが分かりにくい」
「長期的に見るとコストが割高になるのでは」
といった不安や疑問を持つ企業担当者も少なくありません。
そこで本記事では、
- エンジニア派遣の単価相場と料金の考え方
- SES・フリーランス・正社員との違い
- 企業が自社に合った人材確保方法を判断するポイント
を整理し、エンジニア派遣が本当に適しているケースを分かりやすく解説します。
IT人材不足が深刻化する中で、「自社にとって最も効率的な人材活用方法は何か」
を検討するための判断材料として、ぜひ参考にしてください。
なぜエンジニア派遣の単価は分かりにくいのか?
エンジニア派遣の単価について調べると、「相場に幅がありすぎて判断できない」
「派遣会社ごとに料金が違い、比較しにくい」と感じる企業担当者は多いのではないでしょうか。
実際、エンジニア派遣の単価相場は、一般的な人材派遣と比べて構造が複雑です。
IT業界特有の人材不足、市場環境の変化に加え、スキルや業務内容、契約形態の違いが重なり、単価が分かりにくくなっています。
ここでは、エンジニア派遣の単価が見えづらい主な理由を整理して解説します。
IT人材不足と市場相場の変動
エンジニア派遣の単価が分かりにくい最大の要因は、慢性的なIT人材不足です。
システム開発やインフラ構築、DX推進などの需要が拡大する一方で、即戦力となる技術者は不足しており、市場全体の単価相場は年々上昇傾向にあります。
特に、プロジェクトの立ち上げ時や繁忙期には、
「人材を確保できるかどうか」
が優先され、相場より高い派遣単価が設定されるケースも珍しくありません。
このように、エンジニア派遣の料金は固定されたものではなく、市場ニーズや時期によって変動するため、単価の目安がつかみにくくなっています。
スキル・経験・職種による単価差
エンジニア派遣では、スキルや経験の違いが単価に直結します。
たとえば、以下のような要素によって派遣単価は大きく変わります。
- 開発エンジニアかインフラエンジニアか
- 使用できる言語・技術の専門性
- 業務経験の年数やプロジェクト実績
上流工程を担当できるかどうか
経験が浅い技術者と、即戦力として業務を任せられるエンジニアでは、同じ「エンジニア派遣」でも料金に大きな差が生じます。
そのため、単純に平均相場だけを見ても、自社の条件に当てはまらない場合が多いのが実情です。
派遣会社・SESごとの料金体系の違い
もう一つの理由が、派遣会社やSESごとの料金体系の違いです。
エンジニア派遣では、派遣会社が技術者を雇用し、企業にサービスとして提供しますが、その中には以下のようなコストが含まれています。
- エンジニアの人件費
- 社会保険・福利厚生費
- 教育・サポート体制のコスト
- 営業・管理費
また、SESの場合は、契約形態や業務範囲が派遣と異なるため、料金の考え方も変わります。
この違いを理解せずに比較すると、「なぜこの会社は高いのか」「料金に何が含まれているのか」が分かりにくくなりがちです。
結果として、派遣単価の妥当性を判断しづらい状況が生まれています。
エンジニア派遣を利用した場合の単価については、厚生労働省が参考になるデータを公表しています。派遣の平均単価とここ数年の単価の推移を確認していきましょう。
| 令和4年派遣の平均単価 | 派遣労働者全体の平均 | 無期雇用派遣労働者 | 有期雇用派遣労働者 |
|---|---|---|---|
| エンジニア | 32,871円 | 33,394円 | 30,702円 |
| 全業種 | 24,909円 | 25,843円 | 20,783円 |
| 令和5年派遣の平均単価 | 派遣労働者全体の平均 | 無期雇用派遣労働者 | 有期雇用派遣労働者 |
|---|---|---|---|
| エンジニア | 33,387,387円 | 33,810円 | 31,483円 |
| 全業種 | 25,337円 | 26,194円 | 21,307円 |
※エンジニア:、エンジニア派遣が含まれる「情報処理・通信技術者」
令和5年度 労働者派遣事業報告書の集計結果
エンジニア派遣で企業が陥りやすい失敗とは?
エンジニア派遣は、IT人材不足の中で即戦力を確保できる有効な手段です。
しかし、単価や契約の仕組みを十分に理解しないまま導入すると、「想定と違った」「コストが合わなかった」といった失敗につながることがあります。
ここでは、エンジニア派遣を検討する企業が特に陥りやすい代表的な失敗を整理します。
単価の安さだけで判断する
エンジニア派遣で最も多い失敗が、派遣単価の安さだけを基準に判断してしまうことです。
一見コストを抑えられたように見えても、スキルや経験が不足している場合、業務の進行が遅れたり、追加の修正や支援が必要になったりするケースがあります。
結果として、
- プロジェクト期間が延びる
- 社内エンジニアのフォロー工数が増える
- トータルコストが高くなる
といった事態になり、「安く採用したはずが、かえって非効率だった」という結果になりがちです。
派遣単価はあくまで一つの指標であり、業務内容に見合ったスキルを持つ派遣エンジニアかどうかを重視する必要があります。
SESと派遣の違いを理解していない
次に多いのが、SESとエンジニア派遣の違いを正しく理解していないことです。
両者は似ているようで、契約形態や業務の進め方に違いがあります。
違いを曖昧にしたまま導入すると、
「指示できると思っていた業務ができない」
「想定していた役割と実態が違う」
といった認識のズレが発生しやすくなります。
特に、業務指示の範囲や責任の所在を理解していないと、現場で混乱が生じ、派遣エンジニアの力を十分に活かせません。
自社のプロジェクトにとって、派遣とSESのどちらが適しているのかを事前に整理することが重要です。
契約期間・条件を十分に確認しない
契約内容の確認不足も、よくある失敗の一つです。
エンジニア派遣では、契約期間や更新条件、途中解約の可否などが事前に定められています。
これらを十分に確認せずに契約すると、
- 想定より短期間で派遣が終了してしまう
- プロジェクト途中で人材を変更できない
追加費用が発生する
といった問題が起こる可能性があります。
特に、開発やシステム運用など中長期の業務では、プロジェクト期間と契約条件が合っているかを慎重に確認することが欠かせません。

エンジニアの採用方法にはどんな選択肢があるのか?
エンジニアを確保する方法は一つではありません。
IT人材不足が続く中で、企業は コスト・スピード・柔軟性・中長期視点 を踏まえた採用方法を選ぶ必要があります。
エンジニア派遣だけを検討するのではなく、SESやフリーランス、正社員採用と比較したうえで、自社の事業やプロジェクトに最適な方法を判断することが重要です。
ここでは、代表的な4つの採用・活用方法の特徴を整理します。
エンジニア派遣の特徴
エンジニア派遣は、派遣会社と契約し、一定期間エンジニアを自社業務に従事させる方法で、
必要なスキルを持つ人材を短期間で確保できるため、プロジェクト単位や人手不足の解消に向いています。
採用や教育の手間がかからず、契約期間終了後は雇用関係が残らない点も企業にとってのメリットです。
一方で、派遣単価という形で月額コストが発生するため、長期利用の場合は費用が高くなるケースもあります。
SESの特徴
SESは、エンジニアを業務委託に近い形で活用する契約形態です。
派遣と似ていますが、業務の進め方や指示の出し方に違いがあり、成果物ベースや役割単位で契約されることもあります。
開発やシステム運用など、一定の業務範囲を任せたい場合に適しており、チーム単位での参画も可能です。
ただし、派遣との違いを理解せずに導入すると、現場で認識のズレが生じやすいため注意が必要です。
フリーランス活用の特徴
フリーランスエンジニアは、高い専門スキルや経験を持つ即戦力を確保しやすい点が特徴です。
特定の技術や開発領域に強い人材をピンポイントで活用したい場合に向いています。
一方で、個人との契約になるため、契約管理や業務継続性のリスクを考慮する必要があります。
単価が高くなる場合も多く、長期プロジェクトではコスト面の検討が欠かせません。
正社員採用の特徴
正社員採用は、中長期的に自社の技術力を蓄積したい企業にとって重要な選択肢です。
自社システムや事業理解が深まり、安定した人材確保につながります。
ただし、求人活動や採用コスト、入社後の教育・育成に時間がかかる点はデメリットです。
即戦力が必要な場合や短期間のプロジェクトには不向きなケースもあります。
エンジニア派遣を選ぶ際の判断基準とポイント
エンジニア派遣を成功させるためには、単価相場だけを見るのではなく、自社の目的や業務内容に合っているかを基準に判断することが重要です。
スキルが合わなかったり、コスト感覚を誤ったりすると、期待した成果が得られない可能性があります。
ここでは、企業がエンジニア派遣を検討する際に押さえておきたい判断基準と、実務で役立つポイントを整理します。
必要なスキル・経験レベル
まず明確にすべきなのが、どのレベルのスキルや経験が必要なのかという点です。
開発業務なのか、運用・保守なのか、あるいは要件定義などの上流工程なのかによって、求められるエンジニア像は大きく異なります。
「即戦力としてすぐに業務を任せたい」のか、「社内メンバーの補助的な役割を期待するのか」を整理しておくことで、派遣エンジニアとのミスマッチを防ぐことができます。
必要以上に高いスキルを求めると派遣単価が高くなるため、業務内容に見合ったレベル設定が重要です。
コストと費用対効果
エンジニア派遣では、月額の派遣単価だけでなく、費用対効果の視点が欠かせません。
単価が高く感じられても、業務スピードが上がり、プロジェクト全体の期間短縮につながれば、結果的にコストを抑えられる場合があります。
一方で、長期間にわたって派遣を利用する場合は、正社員採用や他の人材活用方法と比較した検討も必要です。
「短期的な課題解決なのか」「中長期の人材確保なのか」を踏まえ、最適なコストバランスを考えることが求められます。
派遣会社選びのチェックポイント
派遣エンジニアの質は、派遣会社の体制や強みによって左右されます。
単に人材を紹介するだけでなく、業務内容を理解したうえで適切なエンジニアを提案できるかどうかが重要です。
具体的には、
- IT・システム分野に特化しているか
- 技術者のスキルや経験を把握しているか
- 契約やフォロー体制が明確か
といった点を確認するとよいでしょう。
派遣会社とのコミュニケーションがスムーズであれば、トラブル発生時の対応も安心です。
インフラエンジニアなど職種別の注意点
エンジニア派遣では、職種による特性の違いにも注意が必要です。
たとえば、インフラエンジニアの場合、24時間対応や障害対応の有無、オンサイト業務の割合などが契約条件に影響します。
開発エンジニアと比べて、運用・保守の経験が重視されるケースも多く、単純なスキル比較では判断できません。
職種ごとの業務内容や求められる役割を明確にし、派遣会社とすり合わせたうえで契約することが、失敗を防ぐポイントです。
エンジニア派遣の単価相場を理解し最適な人材確保を実現する
エンジニア派遣の単価相場は、スキルや経験、職種、契約条件によって幅があり、単純に金額だけで判断するのは難しいのが実情です。
IT人材不足が続く中では、相場の背景やコスト構造を理解したうえで、自社に合った活用方法を選ぶことが求められます。
本記事では、エンジニア派遣の単価相場を軸に、SESやフリーランス、正社員採用との違い、企業が陥りやすい失敗、判断基準やポイントを整理しました。
重要なのは、「安いか高いか」ではなく、必要なスキルを必要な期間だけ確保できているかという視点です。
短期間で即戦力が必要なプロジェクトではエンジニア派遣が有効な選択肢となりますし、中長期での体制強化が目的であれば他の採用方法が適している場合もあります。
それぞれの特徴を理解し、派遣会社と相談しながら進めることで、コストと成果のバランスを取りやすくなります。
エンジニア派遣を正しく理解し、自社の事業やプロジェクトに合った人材確保につなげていきましょう。
エンジニア派遣の単価・利用に関するFAQ
エンジニア派遣を検討する企業からは、単価や利用方法について多くの質問が寄せられます。
ここでは、実務で特に聞かれることの多いポイントを中心に、分かりやすく整理します。
エンジニア派遣の単価相場はいくらですか?
エンジニア派遣の単価相場は、月額60万円〜100万円前後が一つの目安です。
ただし、スキルや経験、担当する業務内容、職種(開発・インフラなど)によって大きく異なります。
上流工程を任せられる即戦力エンジニアや、専門性の高い技術を持つ人材の場合は、相場より高くなるケースもあります。
自社が求める役割と単価のバランスを見極めることが重要です。
SESと派遣の違いは何ですか?
エンジニア派遣は、企業の指揮命令下で業務を行う契約形態です。
一方、SESは業務内容や役割をベースにした契約となることが多く、指示の出し方や責任範囲に違いがあります。
この違いを理解せずに利用すると、
「想定していた業務ができない」
「現場での進め方にズレが生じる」
といった問題が起こりやすくなります。
プロジェクトの進め方や管理体制に応じて、どちらが適しているかを判断することが大切です。
派遣エンジニアは高いと感じる場合は?
派遣単価だけを見ると、「高い」と感じることは少なくありません。
しかし、採用コストや教育期間、業務立ち上がりまでの時間を含めて考えると、必ずしも割高とは限らない場合もあります。
特に、短期間で成果を出したいプロジェクトでは、即戦力となる派遣エンジニアを活用することで、全体の効率が向上するケースもあります。
コストだけでなく、スピードや成果を含めた費用対効果で判断することがポイントです。
短期間・スポット利用は可能ですか?
はい、エンジニア派遣は短期間やスポットでの利用も可能です。
繁忙期の一時的な人手不足や、特定フェーズのみ人材が必要な場合に適しています。
ただし、最低契約期間や条件は派遣会社によって異なります。
事前に利用期間や業務内容を整理し、派遣会社と十分に相談したうえで進めると安心です。
すぐにエンジニアが必要な企業様へ
開発・システム運用・インフラ業務など、即戦力となるエンジニアを短期間で確保したい場合は、
派遣という選択肢が有効です。まずは、「どんなスキルが、どのくらいの期間必要か」からご相談ください。


















